宮崎県食品開発センター

新規焼酎酵母「平成宮崎酵母」の開発

 272株の野生酵母から、焼酎製造において高い温度領域で増殖性、発酵性及び生存率に特に優れ、従来の「宮崎酵母」とは異なった新しい焼酎酵母「平成宮崎酵母」を開発しました。

背景・目的について

 宮崎県は、鹿児島県と並んで屈指の焼酎王国と言われ、芋、麦、米、ソバなど様々な原料を活かした焼酎造りが特徴です。県内のおおよそ6割の焼酎工場で昭和30年に分譲を始めた「宮崎酵母」を使用してそれぞれ個性のある焼酎を造っていますが、消費者嗜好の多様化などで新しい酵母を期待する声が強くなってきたため、「宮崎酵母」と異なる性質を持つ新規酵母の研究開発に取り組みました。

成果について

「平成宮崎酵母」の電子顕微鏡写真

「平成宮崎酵母」の電子顕微鏡写真

 この新規酵母を用いて試験製造した焼酎は、「甘みがある」、「丸みがある」、「原料特性がある」などの特徴があることがわかりました。
 また、この新規酵母は、他の実用性酵母と比較して焼酎製造において高い温度領域で増殖性、発酵性及び生存率に特に優れていることから、特許出願を行っています。
 この新規酵母は「平成宮崎酵母」の名称で、平成22年度より県内焼酎メーカー20社と特許実施許諾を行い分譲を開始しました。現在、「平成宮崎酵母」を使用した新しい焼酎として順次商品化されています。

「平成宮崎酵母」の焼酎の例

「平成宮崎酵母」の焼酎の例

(応用微生物部)

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