宮崎県食品開発センター

ブルーベリー葉を活用した食品開発

背景・目的について

平成15年に当センターでは、ブルーベリー葉に高い抗酸化活性を有することを見出し、生活習慣病予防が期待できる食品素材として注目するようになりました。また、平成16年1月に始まった科学技術振興機構の地域結集型共同研究開発事業においても、ブルーベリー葉は脂肪肝抑制作用、血圧上昇抑制作用、C型肝炎ウイルス複製抑制活性などの生理機能を有し、関与成分はプロアントシアニジンであることを明らかとしました。そこで、生理活性の高い新規食品開発を目指し、葉の加工方法の検討や乾燥葉に含まれる機能性成分含量の把握を行いました。

ブルーベリー葉の栽培状況

ブルーベリー葉の栽培状況

成果について

ブルーベリー葉は、緑茶などと同様、ブランチング工程を設け、その後熱風乾燥を行うことで、抗酸化活性およびポリフェノールを保持できることがわかりました。
ブルーベリー葉を食品として応用するにあたっては、目的に応じた加工が必要となります。現場規模での乾燥加工試験では、釜炒り製法や煎茶製造設備を用いて、ブランチング後に熱風乾燥を行う製法を採用し、乾燥葉製造を実施しました。釜炒り製法を用いた加工では、ポリフェノールの減少を抑制し、釜炒り独特の風味を付与した茶葉を開発することができました。一方、ブランチングし、熱風乾燥を行う製法は、ポリフェノールを損なうことなく、また製造行程の簡素化を図ることができ、エキス末原料の加工法として好ましいことがわかりました。これらの成果をもとに、平成23年4月には釜炒り茶製法を利用したブルーベリー葉茶「ベリーフ」の販売が開始されました。その後、平成24年5月にはブルーベリー葉熱水抽出エキス末を利用した製品として、サプリメント「ブルーベリー葉の力」の販売が開始されました.現在は、高機能ブルーベリー葉素材の提供を可能とするため、加工した乾燥葉の成分分析を行い、規格基準づくりを実施しております。

ブルーベリー葉茶「ベリーフ」

ブルーベリー葉茶「ベリーフ」

ブルーベリー葉サプリメント「ブルーベリー葉の力」

ブルーベリー葉サプリメント「ブルーベリー葉の力」

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