宮崎県食品開発センター

県産米粉の加工適性向上に関する研究

背景・目的について

米の利用普及拡大のため、「米粉」としての利用が進められています。米粉の利用方法の1つとしてパンがありますが、パンに適した米粉を製造するには気流式の粉砕機が適していると言われています。ただ、この粉砕機は比較的大型・高価であり、米粉普及のためにはより小型・安価な粉砕機による米粉製造も重要です。そこで、小型の衝撃式粉砕機により製パンに適した米粉製造を試みるとともに、米品種による違いも比較しました。

成果について

小型の衝撃式粉砕機でも、米を吸水させてから粉砕する湿式粉砕により、米の損傷デンプン(米の中のデンプンが、粉砕するときに壊れてしまったもの)が少なくなり、製パンに適した米粉を製造することが出来ました。ただ、大型の気流式の粉砕機と比べると、粒子が若干大きいため、パンにしたときの膨らみが少し小さくなります。
また、いくつかの新規用途米でも米粉を製造したところ、ミズホチカラおよび南海141号が主食用の米よりも製パンに適していることが分かりました。

今後、この研究成果を生かして、地域における米粉製品の普及拡大につなげていければと考えています。

米粉形状(電顕写真)と製パン性の違い (左:乾式製粉、右:湿式製粉)

米粉形状(電顕写真)と製パン性の違い
(左:乾式製粉、右:湿式製粉)

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