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アルミ合金製品の長寿命化に向けた共同研究

 課題

 従来の自動車用ルーフレール(表面処理後のアルミ合金製品)の表面に見られる白化(1年程度の屋外使用で発生する白い斑点)の抑制策を検討するにあたり、製品表面を詳細に解析したいが、適切な手法を見いだせずに困っているとの相談を受けました。

 支援内容

 上記課題の解決を目指した研究開発(経済産業省サポイン事業及びその補完研究)に当センターも参画し、共同研究者として直接的な支援を行いました。
 具体的には、企業の表面処理により形成されたアルミ合金表面の酸化皮膜(A)の構造を評価するため、当センターは(A)の上部を覆った別の皮膜(B)を精密に除去した後、電子顕微鏡により(A)の微細孔を計測(空隙率を算出)する独自の解析手法を考案・確立しました。さらに、企業が多数試作したサンプルの解析にも随時対応し、解析データを基に表面処理条件の改良等についての助言を行いました。

 支援結果

 サンプルの解析データを生かしながら表面処理条件の改良を重ねることができた結果、企業の表面処理関連の技術開発が大きく進展し、推定白化寿命(白化に至るまでの期間)が5年以上のアルミ合金製品を製造できるようになりました。


 主な使用設備は、次のとおり。

  • 試料切断機
  • 電界放出形分析走査電子顕微鏡

(材料開発部)

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